絵本で深める親子のコミュニケーション
親子で楽しむ絵本の選び方
読み聞かせのワークショップの後は、参加者からの絵本の選び方や読み方に関する質問に対して、美能さんにお答えいただいた。
「絵本は子どもと会話を楽しむためのツールとしても役立つものです。親子で絵本を読むときは難しく考えず自由に我が家流で楽しんでほしいと思います」と美能さんは語る。
また、絵本に出会う場所として児童書専門店と図書館をおすすめいただいた。
「児童書専門店では選び抜かれた絵本が子どもたちとの出会いを待っています。作家さんを招いたイベントや原画展など、魅力的な催しも開かれていますし、知識豊富なスタッフさんが絵本選びのお手伝いをしてくれます。ぜひお子さんと一緒に足を運んでみてください」。
また、図書館も居場所としての機能を充実させてきており、カフェや広いラウンジ、子どもの遊び場を併設しているなど、居心地のいい図書館が各地にオープンしている。
「図書館には、新刊はもちろんのこと、長く読み継がれている絵本や子どもに読んであげたい絶版絵本も置かれています。まずは図書館に行ってたくさん読んでみるのもおすすめです。その中で子どもが何度も繰り返し読みたがる絵本が見つかったら、それを書店さんで探して買ってあげてほしいと思います。良いか悪いかは客観的にはかることができないので、まずは子どもの興味関心に合っていて、親が気に入った絵本を読んであげればよいのではないでしょうか。そのうちに興味の幅も広がると思います。図書館の司書さんに相談してみるのもいいですね」。
美能さんの講演の後は、自分の子どもにどんな絵本を読んであげればいいかわからないという方向けに、簡単なタイプ診断で子どもの個性にあった絵本を提案し届けてくれる、凸版印刷の新サービス「コノコテラス」について担当者から紹介をおこない、盛況のままイベントは終了した。
<Nov.2018 藤村 祥子(WAO事務局)>
絵本で深める親子のコミュニケーション
美能 美貴子
国立青少年教育振興機構認定 絵本専門士。子どもたちの健やかな成長を促す絵本の可能性やその活用法を、学校や家庭、地域社会全般に普及させる活動を行う。
絵本の読み聞かせやワークショップをはじめ、「子どもと本の出会い」を深めるために様々な角度から子どもの読書活動推進に力を入れており、ベネッセグリムスクールの講師としても活躍。その他、絵本セラピスト、認定心理士、初級教育カウンセラー資格保有。
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