「お祭り」を活用した新しい地域創生ビジネスとは
伝統的な祭りと現代の祭り
もともとは大手通信会社に勤めていた山本さん。休暇中に世界各国を旅する中でさまざまな祭りに出会い、その非日常感や一体感にすっかり魅せられたという。帰国後、日本が祭り大国だということに気づいた山本さんの祭り熱は更に加速。やがて国内だけでも年間80件以上の祭りに足を運ぶまでになり、遂には共同代表取締役として株式会社オマツリジャパンを起業するに至った。
「そもそも日本の祭りは神事のための伝統的な儀式であり、規模の大小にかかわらず、神を迎え、神をもてなし、神を送るという流れのもとにおこなわれていました。それが明治近代以降、伝統的な祭り以外にも地域の賑やかしを目的とした催事がおこなわれるようになり、それらを含めて祭りと呼ぶようになりました。現在日本国内で一年間に開催される祭りの数は、約30万件にものぼります」。
時代を経る中で意味やスタイルが様々に変遷し、現在に至っている祭りのカタチ。もちろん伝統的な神事は今も残っているが、現代の都市と祭りの在り方としては、よりイベント志向が高まっている傾向にあるという。
「各都道府県で人気の祭りには、何十万、何百万という動員数があるものも少なくありません。祭りは多くの人を地域に誘客できる、非常に強いコンテンツです」。
「お祭り」を活用した新しい地域創生ビジネスとは
山本陽平
株式会社オマツリジャパン 共同代表 取締役
1986年生まれ。立命館大学 国際関係学部卒業。
09年NTT東日本株式会社にて、中小企業向けの通信ネットワーク設計のSE業務に従事し、その後通信制度の海外調査や通信インフラの接続ルールに関する総務省や通信事業者との渉外業務、途上国を中心とした海外での通信インフラビジネスの新規事業立ち上げや事業計画策定・経営管理等の業務に従事。現在はオマツリジャパンで「毎日祭日」を信念にプロデュース、ツアー、プラットフォームの事業拡大に奮闘中。学生時代からバックパッカーで世界約80カ国の祭を巡り、毎週末お祭りに参加しているお祭り男。
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