EVENT REPORT

Aug 2018

「働き方改革」を自分ゴトとして考える 
~“自分の軸”を大切にする働き方とは?~

「自分の軸」は変わるものだし、環境変化に応じて変えてもOK

「自分の軸」は変わるものだし、環境変化に応じて変えてもOK

新卒でベンチャー企業に入社した尾崎さん。仕事で認められるために、睡眠時間を削って、がむしゃらに働き続ける毎日を送った。しかし結婚を機に出産を考えた時、同じ仕事をしていても、時短勤務などで給料が大幅に減ることを知り、「子どもがいても仕事の質や成果に見合った評価で認めてもらいたい。自分のキャリアを諦めたくない」という新たな軸で将来を見つめ直し、転職を選んだという。

転職先の給料は前職と比べると約半分ではあったが、子会社の立ち上げの仕事を任せられ、26歳で執行役員を経験するなど、給料ではない形の評価で認められ、「自分の軸」に合う仕事ができた。しかし、忙しい毎日で充実する一方、子どもの発熱や体調を崩した際に、「ママが大事な時に、なんで体調を崩してしまうんだ!」と子どもに対して思ってしまう自分に悩み、会社を辞めることを決意。

会社を辞めてからはコンビニやファストフード店などの採用面接に出向いたが、なかなか再就職先が決まらず、自分の周囲の優秀なお母さん達が、今までのキャリアを隠さないと雇ってもらえない現状に愕然とした。しかし、それと同時に、むしろ「ここに埋もれている宝である女性たちを輝かせたい!」という新しい軸を見つけた尾崎さん。その軸をもって、起業することを決意。現在はシェアサテライトオフィス「Trist(トリスト)」を立上げて、お母さんの子育てとキャリアアップの両立を支援する交流拠点と教育プログラムを提供しながら、地域を活性化するためのコミュニティを運営している。

「最初は自分だけが対象だったのに、家族も含まれて、さらに家族も含めた地域に及んで、自分が担うべき軸を見つけられた。こういう風に、『自分の軸』は環境によってどんどん変わっていくものです」と、尾崎さんは話す。

新しい「自分の軸」を見つけるためには、未知の世界も必要?!

新しい「自分の軸」を見つけるためには、未知の世界も必要?!

新しい「自分の軸」を見つけるためには、未知の世界も必要?!

Tristを立上げ、自走できる仕組みも整ったころ、「もっと新しい面白いことがしたい!」という想いに駆られるようになった。そしてその想いの実現に向けて「もっと面白い人になろう!」と考えた尾崎さんは、なんと現在では芸能プロダクションの放送作家コースに通っているという。放送作家が面白く、そして革新的なビジネスのストーリーを生み出していることから、直感的に決めたそうだ。

「お笑い養成所で学んでいることはいままでとは全く違う価値観や考え方です。芸人を目指す人たちはいかに自分が不健康で貧乏で可哀そうで残念かっていうキャラクターを競い合っているんす。いままでの価値観とはパラレルワールドのようなもので、エンターテイメントの世界で私はなにも持ってないと気づきました。先生には“尾崎さんってそもそも馬鹿にできないくらい勝ち組で、笑われない側の人なんですよね。”って言われたんです。確かに笑われないように生きてきて、馬鹿にされることに慣れていないんです。もっと面白い人になるには、“今までの軸を一回壊さないと!”と思いました。自分の価値観を壊して生まれるものを、自分でも楽しみにしています」。

そんな尾崎さんの思う「自分の軸」とはどんなものかと問うと、面白い例えを使った答えが返ってきた。

「軸は育てられるもので、しいたけみたいなもの。しいたけを食べる時って軸を捨てて、傘の部分だけを食べますよね。自分がなにかの軸で育った果実を食べられたらそれでよくて、軸はまた次の物を探せばいい。軸を見つけて育てるには、色んな人や物に会って、なんで面白かったんだろう、なんでつまらなかったんだろうっていうところに敏感になって考えることが必要かなと思っています」。

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「働き方改革」を自分ゴトとして考える 
~“自分の軸”を大切にする働き方とは?~

尾崎えり子

Trist 代表/㈱新閃力 代表取締役。新卒で経営コンサルティング会社に入社し、結婚を機に転職。企業内起業で子会社を設立後に執行役員として事業開発に関わり、第一子育休復帰後、代表に就任。第二子の出産を機に退職して、千葉県流山市にて㈱新閃力を設立。
流山市をベースに民間学童のプロデュースや行政とともに創業スクールを立上げ、子ども子育て審議委員も務める。2016年にシェアサテライトオフィスTristをオープン。コミュニティ+教育+オフィスの3つを軸に展開し、1年で満席に。2018年4月には、2拠点目をオープン。
テレワーク推進賞やWork Story Awardなどを受賞。NHK日本テレビ等の番組や全国紙に数多く取り上げられる。NPOコヂカラ・ニッポンの副代表も務める。現在7歳と5歳の子育て中。

Trist WEBページ https://trist-japan.com/

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