EVENT REPORT

Jan 2019

SDGs目標14 「海の豊かさを守る」を考える

2015年に国連サミットで採択された「17の持続可能な開発目標・SDGs」の目標14に掲げられている「海の豊かさを守る」。昨今ではマイクロプラスチックによる海洋汚染問題や漁業資源の乱獲など、海洋資源保全に関わるニュースを耳にすることも多くなってきた。

こうした背景のなか、WAOでは、海洋問題の実情を知り、私たちにどのようなアプローチができるのか考えるため、長年ビーチクリーン活動を行っているNPO法人海さくら代表の古澤純一郎さんと、海にも人間にも配慮した「サンゴに優しい日焼け止め」を開発したジーエルイー合同会社代表の呉屋由希乃さんをお招きし、イベントを開催した。

私たちがSDGsに取り組む意味

私たちがSDGsに取り組む意味

初めに、WAOのサポーターであり、ファシリテーターを務める株式会社シンカ代表の町井さんからSDGsについてご説明いただいた。

SDGsは、もともと2000~2015年に発展途上国のためのグローバル目標として掲げられていたMDGsを一部引き継ぐ形で採択され、“地球環境が豊かであり、守られてこそ社会や経済が成り立つ”という大前提のもとにつくられている。

原生林の消失や陸地の急激な砂漠化、水温上昇によるサンゴ礁の白化現象や死滅、自然災害の急増など、地球規模での問題が山積している現在において、SDGsは我々人類が未来に向けて取り組むべきことを考える上での重要な指標なのだ。

「僕からは、地球全体の非常に規模感の大きい話をしましたが、この後の古澤さんと呉屋さんの活動を聞いた上で、みなさんご自身やコミュニティでできることを考えてみてください」。

海のゴミはどこからやってくるのか

海のゴミはどこからやってくるのか

続いてお話しくださったのは、NPO法人海さくら代表の古澤純一郎さん。家業として船具を扱う会社を営んでおり、幼少期から川や海に関わりのある環境で育ってきたという。そんな古澤さんは、「目指せ!日本一楽しいゴミ拾い」を合言葉に、江ノ島を拠点に2005年からビーチクリーン活動を続けている。

活動期間中、エコブームなどを追い風に、人々の環境に対する関心や配慮が高まった時期もあったが、湘南エリアの年間のゴミの回収量は、活動開始当初からほぼ横ばいで変化していないのが実情だという。

「実際ビーチには流木、タバコのフィルター、花火やバーベキューのゴミ、漁業系ゴミなどなど…様々なゴミが落ちています。そして、そのゴミは海に流れ、海の生き物たちは餌と誤って飲み込んでしまったり、体に絡みついて外すことができずに命を落としています」。

しかし、こうしたゴミの影響は海の生物たちだけに留まらない。ある調査研究では、海洋に浮かぶプラスチックの量は2050年には魚の量を上回ると言われている。

江ノ島の砂も、ビーカーに水と一緒に入れてかき回すと、マイクロプラスチックといわれる5mm以下のプラスチックが浮かんでくると古澤さんは教えてくれた。そして、そのマイクロプラスチックを飲み込んだ魚や貝を食べることで、私たちも知らず知らずのうちに体内にプラスチックを取り込むことになるのだ。

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SDGs目標14 「海の豊かさを守る」を考える

古澤 純一郎

海さくら代表・発起人/古沢工業株式会社取締役。
1975年10月6日生まれ。身長178cm、体重96kg。趣味は運動、酒、沖縄旅行、海あそび。
船具屋の長男として生まれ、慶應義塾大学法学部政治学科卒業後、大手デパートに入社し3年間勤務した後、広告代理店にて5年間マーケティング営業の業務に従事。退社後、古沢工業株式会社に入社し取締役に就任。現在に至る。学生時代は、慶應義塾体育会庭球部(テニス部)に所属し、脳を含む全身が筋肉で構成されていたが、現在は脳は筋肉のまま身体はほぼゼイ肉となる。

NPO法人海さくら
https://umisakura.com/

呉屋 由希乃

ジーエルイー合同会社代表。
琉球大学休学中に東京でイベント会社を起業し中退。その後、結婚を機にニューヨークへ移住、個人バイヤーとしてウェブ販売を経験した後、地元沖縄に戻りアパレルショップを開業。
ある時、日焼け止めがサンゴに害を与えていると知り、観光と環境の問題に取り組むべく8年間経営した店舗を売却。2017年『サンゴに優しい日焼け止め』の製造・販売を開始した。サンゴの美しい沖縄県の離島をはじめ、海外での啓蒙活動や販売にも取り組んでいる。
2017年DBJ女性新ビジネスプランコンペティションファイナリスト
東京都女性ベンチャー成長促進事業 APT Women第1期生

サンゴに優しい日焼け止め
https://www.coralisfriend.com

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