EVENT REPORT

Apr 2018

~「不登校」は何が問題なのか?~
不登校の予防薬「おはなしワクチン」

自由とは、“自分”に“由来”すること

自由とは、“自分”に“由来”すること

「息子が『自由は、冷たくて厳しいものだね』と言っていました」。

学校教育における「自由」とは、「束縛されない」というイメージだ。規律からの一時的な開放は、嬉しいと感じるだろう。では、束縛されないサドベリー教育における「自由」とはなにか。なにをすればよいか、どこへ行けばよいか、誰も何も教えてくれないなかで、自分で考え、選び、学び、その結果の責任を自らが取ることを「自由」と呼ぶ。

「自由とは、“自分”に“由来”すること。つまりは、自分を知らなければ、そして自分に責任を持てなければ、自由にはなれないのではないか、と思っています」と蓑田さんは話す。

蓑田さんのお子さんには「反抗期」は無かったという。蓑田さんが「反抗しないのか?」とお子さんに聞いたところ、「反抗のしようがない」という答えが返ってきた。反抗は、何かしらの圧力に対して発生する。結果に責任を持つことを唯一絶対のルールとした上で、全ての選択が「自由」な教育の中では、「反抗しようがない」そうだ。もちろん、思春期に特有の口数が少なくなるというような変化はあったという。蓑田さんはその時期を、大人になる過程の「自立期」と呼んだ。

「親の役割」とはなにか?

「親の役割」とはなにか?

「親は、子どもを導く存在だと思っていましたが、違いました。なにもできないことに気付きました」。

それでも、親は子どものサポートをすることはできる。蓑田さんは、子どもを種に例える。子どもは発芽する力を持っている。親は、その力を信じて、水を与え、日に当ててあげることはできるというのだ。

「親は、子どもの支配者ではなく、子どもを保護する存在です。いま現在、学校教育ではなくオルタナティブ教育を選択すると、周囲から様々なことを言われます。それでも、周囲の偏見から子どもを守り、信じて待つことが、親の役割だと思っています」。

イベント終了後、参加者からは、「不登校になっても他に選択肢があることを知ることができて安心した」「自分は既成概念に囚われ過ぎていたかもしれない」「子どもと会話する時間を作ろうと思う」など、多数の感想が寄せられた。


<April.2018 中澤亜希(WAO事務局)>

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~「不登校」は何が問題なのか?~
不登校の予防薬「おはなしワクチン」

蓑田 雅之

コピーライター/一般財団法人東京サドベリースクール外部理事
早稲田大学第一文学部卒業、コピーライター。「東京サドベリースクール」の元保護者、現在は外部理事。
子どもがオルタナティブスクールに通うようになり、従来の学校教育のあり方に疑問を持ち、教育分野の研究に着手。自立した人間を育てるための保護者のあり方を探究する活動を行っている。
各地で開かれるお話し会で「サドベリー教育」について講演し、多様な学びを広げる活動を行っている。目標は「不登校」という言葉をこの世からなくすこと。

ブログ「おはなしワクチン」 https://ohanashivaccine.wordpress.com/
一般財団法人東京サドベリースクールWebサイト http://tokyosudbury.com/

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