「想い」を起点にした事業の生み出しかた
人生100年時代に向けた未来の働き方
「私は105歳まで生きる予定にしているので、あと50年は仕事をします」と遠山さん。
そう考えることは、個人の柔軟な発想と行動が必要であり、そして、企業はその柔軟な個人の生き方をサポートすることが求められていくという。
「60歳でいきなり定年になって、残りの40年をどう過ごしますか。その時は、年金も、子供からの仕送りもないかもしれません。自分で稼がなければいけない、自分で喜びも生きがいもつくらなくてはいけない、コミュニティも持たなければいけない、ということが今後、必要になってきますよね。その状況を迎えた時、1つのリスクは“固定”だと思います。1つの企業にずっと固定化していると、そこを抜けた時に放り出された状態となる。そうならないためにも、もっと柔軟にいろんな間口、コミュニティをもっていることが必要。そして、そうした個人のやり取りを会社がサポートする必要がある。スマイルズでいうと、そのカタチとして個人が主体の小さな事業がある。会社はそれをサポートしているというよりも、会社ができないことをやっているわけです。会社にはできないことを、彼らが自分の人生をかけてやっています。だから会社は、そのためのプラットフォームになっていくことも必要だと考えています」。
トーク終了後には、遠山さんから、新しい働き方としての「100人の集団脱サラの7か条」の提案が参加者へ披露された。その提案を受け、より柔軟に個人の「想い」を起点に事業を掘り下げるワークショップがおこなわれた。参加者からのアイデアは多く集まり、イベントは、終始大盛況のうちに終了した。
<July.2017 植松 直樹(WAO事務局)>
「想い」を起点にした事業の生み出しかた
遠山 正道
株式会社スマイルズ、代表取締役社長。慶應義塾大学卒業後、85年三菱商事株式会社入社。2000年株式会社スマイルズを設立、代表取締役社長に就任。現在、「Soup Stock Tokyo」のほか、ネクタイ専門店「giraffe」、セレクトリサイクルショップ「PASS THE BATON」、ファミリーレストラン「100本のスプーン」、コンテンポラリーフード&リカー「PAVILION」、海苔弁専門店「刷毛じょうゆ 海苔弁山登り」などを展開。「生活価値の拡充」を企業理念に掲げ、既成概念や業界の枠にとらわれず、現代の新しい生活の在り方を提案している。
株式会社 スマイルズ:http://www.smiles.co.jp/
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