場所・人・コトを繋げるビジネスを創る
~事業化に必要な「想い」「行動」「スキル」とは~
AnyWhere創業の軌跡
創業へ向け、想いをカタチにしていく過程も特徴的で、共同創業者の吉田英司氏はビジネス版マッチングアプリ「yenta」で探したという。
「当時はSNSでのやり取りから始まって、この人は自分と合うかなど考えながら直接会う約束をしました。自分は『空間』に関することがやりたかったのですが、一方で彼は『教育プログラム』がやりたかった。『コト』や『プログラム』といったものは『空間』があるから発生するものだと捉え、その『コト』に『教育』を組み込んでいくことで、目指すところがすり合っていきました。その後社名、ビジョン、ミッションなどを創業に向けて夜な夜な1年間話し合いました」。
エンジニア探しにもyentaを使った。手書きで考えていた構想は、メンバーの繋がりでジョインしてくれたデザイナーチームが形にしてくれた。開発は、海外にいるメンバーとSlackを使って行ったという。斉藤さんご自身が、どこの場所でも仕事ができて、人と繋がっていくことでビジネスを興してきたことがよくわかる。
「人でつながる」ワークプレイスプラットフォーム『TeamPlace』のサービス
全国700カ所以上のワークプレイスの紹介がされているが、ただ空間としてだけでなく、そこを運営する「人」も紹介されているのが特徴。その人の強みや今までやってきたこと、価値観などが表示されている。また、空間の運営者や利用者が繋がることができる「Connect」という機能や、その空間でのイベント紹介やプロジェクトメンバー募集ができる機能も実装している。斉藤さんが抱いていた「人」の要素をだす、というのはこういったところに散りばめられている。
また地域(エリア)特設ページもTeamPlace上に作成。そのエリアでのワークプレイスや人を繋ぐハブ人材を紹介して、地域の魅力を紹介している。
「いろんな『空間』の繋がり、『コト』の繋がりを通じて『人』が繋がり、実際に顔を会わせなくてもどこでも仕事ができる環境を創っていこう、と活動しています。
場所を自分で選びながらどこででも仕事ができる、そしていろんな人とつながってチームが創れるというのを実現できるように事業を成長させたいです」。
働き方の変化
コロナウィルスの影響で、リモートワークが推進され働き方が大きく変わった。斉藤さんはこの風潮をどのように捉えているのだろう。
「働き方の選択肢が拡がっていることはプラスなことだと思っています。働く人全員がリモートになるとは思わないですが、この流れは不可逆です。ただ、リモートだけでの完結は無理で、人間なので顔を合わせたやり取りも必要です」。
斉藤さんの会社では、役割が決まっている打ち合わせについてはリモートで行い、考える、導き出す、生み出す、といった打ち合わせは膝詰めで話をする。その方がリモートの10倍くらい早くゴールまでたどりつくと感じているという。また、バーチャルワークスペース「Work AnyWhere」で全社会や雑談などもしていて、リモートでも常に繋がる仕組みをとっている。
「我々は、人が離れていても繋がるきっかけを創りたいと思っています。そうすればリアルで会ったときにも密度が高まると思うからです」。
場所・人・コトを繋げるビジネスを創る
~事業化に必要な「想い」「行動」「スキル」とは~
斉藤 晴久
株式会社AnyWhere 代表取締役
SCSKにてファッション業界向けERP・SCM導入に従事後、米国留学。アマゾンジャパンにて、出品サービス事業の日本市場立ち上げに参画。その後様々なスペースをマッチングするスペースマーケットにて、創業期における事業全般を統括。リノベるにて新規事業、一棟事業部門の経営管理を担当。2020年1月株式会社AnyWhere を創業し、働き方・働く環境構築支援"WORK AnyWhere"、自分に合った 場所・人・コト が見つかる SNS "TeamPlace"を運営。
2020年9月 PerkUP株式会社 共同創業。法人・団体向け研修・合宿・チームビルディング一括手配"コワーケーション.com" を運営。
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