EVENT REPORT

Apr 2022

文系でも分かる!AIの最新動向
今日から使える!AI実践

今回のWAOイベントでは、AIを活用したイノベーションの“今”を知ると共に、参加者の皆さんと一緒にAI・データの活用視点を持つことで、閉塞感を突破する次のイノベーションについて考えていきます。前半は、AIの最新動向を紹介。「今、なぜ、そのイノベーションなのか」をAI技術の歴史とデータサイエンスを絡めて俯瞰的に共有し、現在の立ち位置を認識します。後半は、エクセル感覚でAI構築可能な『Humanome CatData』*を利用した販売促進データ解析のAI構築を行います。数式やプログラミングなしのデータ解析で「AIってこうだったのか!」を体感。その日からAIを身近に感じていただけることを目指します。

*『Humanome CatData』(ヒューマノーム・キャットデータ)
文房具のように使える表データ向けのノーコードAI解析ツール
(https://humanome.jp/activities/catdata/)

ITとAIの違い。データの違いから見る最新AIの流れ

ITとAIの違い。データの違いから見る最新AIの流れ

「AIというと様々な事例があり、戸惑ってしまう人もいるかもしれません」と、ヒューマノーム研究所の瀬々さんは、はじめにAIの歴史を教えてくれた。

2012年にDeep Learning(深層学習)の性能向上を契機として、AIが世間に認知されるようになり、そこから10年かけて、様々な方法が生まれ、前進のきっかけができたという。
「社会的なbreakthroughのきっかけは、2015年に登場した”人間を越えた”精度を誇る、画像判定技術です。他にも、2016年にはAIが囲碁のチャンピオンに勝ったりするなど、人間の能力を超えた成果をだすようになってきました」。

AIの技術はほかにも移動型ロボットや、自動車の自動運転、世の中に存在しない顔の作成など様々な分野で幅広く応用されている。例えば、顔画像の生成技術を利用することで、肖像権が不要な顔データを生成できるため、AIで作られた「顔」はゲームや映画に登場している。
「AIは、使われる手法も応用も様々です。AIの種類を人工知能学会がまとめていますが、いろんな応用や要素があり、専門家でもすべてをカバーするのは難しい状況です。そのなかで、今回はAIの肝は何か?を説明したいと思います」。

ここ数年AIに注目が集まってきたのには、計算機の能力が発展し、アルゴリズムが発展したという背景があるという。

従来、町工場では機械に異常がありそうか?の判断は工員が行ってきた。その根拠は経験にもとづく、暗黙知と呼ばれるものである。AIになると、その判断主体は計算機に、判断根拠はデータにに置き換わる。

では、ITとAIにはどんな違いがあるのか。
「ITシステムの構築には、人間が判断していたロジックを計算機にコピーし、判断させる必要があります。しかし、判断根拠が暗黙知のままでは計算機に実装できないので、例えば、温度センサーが90度を超えたら異常と判断する、というように知識を形式知化し、計算機に実装します。このように人間が経験から得たものをアルゴリズム(計算機的手順)として明確にし、異常・正常を判断するのがITシステムです。 人間の判断軸は必要とせず、データに基づいて条件を決定すること全般をAIと考えてもらって良いかもしれません」。

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瀬々 潤

1976年生まれ。東京大学大学院新領域創成科学研究科博士(科学)。東京大学助手、お茶の水女子大学・准教授、東京工業大学・准教授、産業技術総合研究所・研究チーム長を歴任。2018年から現職。産業技術総合研究所人工知能研究センター招聘研究員や、東京医科歯科大学 特任教授などを兼務。
専門分野 は、機械学習・数理統計の手法開発および生命科学の大規模データ解析。

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