社会課題解決型事業で個人と企業を巻き込む
~あなたも誰かのサンタクロース~
かなえたい目的に向けて人を動かすには
常に調べながら、活動を深めながら、問いながらおこなってきたチャリティーサンタ。彼らの一連の活動は支持を集め、2017年にはNPO団体を対象に寄付の成功事例を表彰する「日本ファンドレイジング大賞」を受賞している。
なぜ、チャリティーサンタの活動は多くの人から支援されているのだろうか。
最後に、清輔さんから、多くのNPO団体がある中で、チャリティーサンタの活動が注目されている理由について3つの点から語っていただいた。
「1つめは、明確なゴールがあることです」。
チャリティーサンタの活動は、12月24日にプレゼントを届けるというみんながイメージしやすい目的があることで、非常に取り組みが説明しやすいものになっている。
「2つめは、自分ごと化させることです。ブックサンタの取り組みで例えると、同じ1000円を寄付する行為だとしても、ただお金を出す場合と、自分の思い入れのある本を選んで寄付する行為は全く違います」。
自分で絵本を選ぶことによって、相手を想像することに繋がるのはもちろん、そもそも自分ごととして考えなければ、世の中の課題に対する本質的な解決にはならないという。
「3つめは、感動と共感です。説明したり、説得したりするだけでは人は動かないし変わりません。共感してもらうことによって、人の行動は変えることができます」。
そして、2018年12月24日。全国34支部、約1,700人のサンタが「あなたも誰かのサンタクロース」を合言葉に、およそ5,000人もの子ども達のもとに夢を届けに行った。
<April.2019 藤村 祥子(WAO事務局)>
社会課題解決型事業で個人と企業を巻き込む
~あなたも誰かのサンタクロース~
清輔夏輝
NPO法人チャリティーサンタ 代表理事。福岡県出身。国立有明高専建築学科卒。建築設計事務所、ITフリーランス、株式会社サイバーエージェントを経て、2014年よりNPO法人チャリティーサンタ代表理事。
6歳のクリスマスにサンタさんから直接プレゼントをもらった経験が原体験。18歳から始めたヒッチハイクで日本3周。千人以上の人と出会い、人の優しさに触れ「恩返しではなく恩送り」という価値観を知り、現在の活動を開始。延べ1万人をサンタ活動に動員、2万人の子どもに届け、現在は本業がサンタクロース。25都道府県34支部で活動。(2018年時点)
チャリティーサンタ:https://www.charity-santa.com/
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