EVENT REPORT

Dec 2017

“自分たちの可能性”をカタチにする
「47都道府県の一番搾り」の挑戦

地域の魅力が詰め込まれた“一番搾り”

地域に寄り添いながらつくられた「47都道府県の一番搾り」には、それぞれに地域ならではの魅力が詰め込まれている。

“仲間が集まり、真っ赤に燃えて、がんばる広島を応援できる一番搾り”のコンセプトで開発された広島県の「一番搾り」は、液色さえも赤色にして広島の方の情熱を表現。ホップが有名な岩手県は、地元産のホップを贅沢に使用。自然豊かで森林を感じることのできる岐阜県は、木の香りがするハーバルホップを。仲間とゆっくりお酒を楽しみたいという要望が強かった福島県は、長い時間、お酒を楽しめるように、47都道府県のなかで一番低いアルコール度数となっている。ちなみに一番アルコール度数が高いのは飲酒費用が全国トップクラスでもある高知県の6.5%だそう。

また、地域に寄り添いつくりあげたのは商品だけではない。商品の販売や広告までも全て地域の意見を優先して決めていったのだ。

こうした地域に寄り添った「47都道府県の一番搾り」のマーケティング活動は、市場からも評価され、第9回マーケティング大賞を獲得。また、「47都道府県の一番搾り」を通じて「一番搾り」のブランドイメージの向上にも貢献したと大橋さんはいう。

「私たちは、“~お客様のことを一番考えている会社~ もっと身近なビール屋へ”という目指す姿を掲げています。地域の人たちに寄り添い、その人たちが、なにを求めているか、その人たちを元気にするにはどうしたらいいのか、こうしたことを考え抜くことによって、“身近なビール屋”になれるものだと考えています。『47都道府県の一番搾り』のプロジェクトは、そういった考えを確信に変えてくれました」。

大橋さんのトーク終了後、参加者からの質問に答えるクロストークがおこなわれイベントは終了した。参加者からは「47の地域の想いをカタチに変える情熱に感銘をうけた」、「47都道府県、全ての地域の商品を飲みたくなった」、「ビジョンを持ち、それを実現した戦略や姿勢は、自分の仕事にも参考になる貴重な話だった」などの感想が多く寄せられた。



<Dec.2017 小出 伸作(WAO事務局)>

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“自分たちの可能性”をカタチにする
「47都道府県の一番搾り」の挑戦

大橋 優隆

キリンビール株式会社 マーケティング部 商品開発研究所 商品開発グループ。2010年入社/農学研究科専攻修了。入社後、名古屋工場にて品質保証担当、および醸造担当を務めた後、自ら希望してマーケティング部へ。異動後、「47都道府県の一番搾り」という全社規模の重大プロジェクトに関わる。

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