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Dec 2018

視点をスイッチして考えの出発点を変える

森山 和彦( 株式会社CRAZY  代表取締役社長 )

2012年に創業し、今年で7年目を迎えた株式会社CRAZY(以下CRAZY)。同社を一躍有名にしたのが、不可能と言われ続けてきた完全オーダーメイドのウェディングプロデュース事業「CRAZY WEDDING」だ。2016年には法人向けのイベント企画サービス「CRAZY CELEBRATION AGENCY」を立ち上げ、着々と事業を拡大させている。

CRAZYの代表取締役社長 森山和彦さんは、3名の創業メンバーのうちの一人。大学卒業後、新卒でコンサルティング会社に就職したが、「地球が喜ぶシゴトがしたい」というインスピレーションが湧き上がり、起業を決意したという。

現在はCRAZYの戦略と文化を担当し、先進的な経営理論を創造しながら、事業を圧倒的にグロースさせることを目指している。

創業のきっかけはユーザーとして感じた違和感

CRAZY WEDDINGはどのような着想から生まれたのですか?

CRAZY WEDDINGはどのような着想から生まれたのですか?

初めは「どうしてみんな同じ結婚式をしているんだろう?みんな同じで、つまらないな」という、ちょっとした疑問からでした。ゲストも毎回の同じ流れに飽きてきてしまっている。冷静に考えると、1日で400万円使うってすごいことですよね。高級車が買えるくらいの金額を使っているのに、この状況は問題だと思いました

森山さん自身が感じた違和感がアイデアのタネになったのですね

僕の場合は、一人のユーザーとしての純粋なインサイトでした。「そういうものだから」という一般的な決めつけでなく、“感じた”ことがすごく大事です。実際にCRAZY WEDDINGをやってみたら、言わないだけで実はみんなも「確かにそうだよね、おかしいよね」と思っていたんだということがよくわかりました。

「考え方の枠組み」を超えて考えてみる

CRAZYは事業だけでなく、組織運営もとてもユニークですよね

CRAZYは事業だけでなく、組織運営もとてもユニークですよね

組織での取り組みも、基本的な発想は同じです。たとえば、好きな時にいつでも長期休暇が取得できるグレートジャーニー制度は、「小さい頃は夏休みがあったのに、働き始めた途端どうして土日しか休みがないんだろう?」という疑問から生まれました。

また、最近発表した睡眠報酬という制度は、労働時間の規制が厳しくなって、働きたいのに働けないと嘆く、大企業に勤めている友人の話を聞いて、「労働時間を管理する今のやり方は、働きたい側の権利を守っていないんじゃないか?」と思ったのがきっかけです。特に僕らのようなクリエイティブな職種は、労働時間ではなく睡眠時間を管理した方が、社員の健康を守り、仕事のパフォーマンスも上げることができると考えました。一見非合理的に見えるかもしれませんが、これらの制度があることで間違いなく社員の生産性は上がっています。

そうした独創的なアイデアを生むコツは何なのでしょうか

大事なのは、考え方の枠組みを超えて考えてみることですね。わかりやすく言うと視点をスイッチすること、考える出発点を変えるということです。

たとえば先ほどの睡眠報酬だったら、人間が作った法律は絶対ではないので、他の視点でも考えてみるということです。

日本ではなく世界、性別でなくすべてのジェンダーから考えるなど、視点を拡げて考えていくと、自然と本質的な問いが生まれます。その問いを突き詰めていくことで、面白いことが生まれてきます。

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PROFILE

森山 和彦(株式会社CRAZY 代表取締役社長)

大学卒業後、新卒で勤めた人材コンサルティング会社在籍中に「世界の問題を解決したい」という思いにかられ、半年間答えを探し続ける。ある時「地球が喜ぶシゴトがしたい」というインスピレーションが湧き上がり、起業を決意し退職。世界を知るために毎日独学で世界経済から、環境問題、国際問題などを徹底的に調べる日々を過ごした。その後、世界放浪期間を経て2012年7月に株式会社UNITED STYLE(現CRAZY)を創業。
経営の第一優先を健康とし、毎日手作りの自然食を提供する他、全社員で世界一周旅行を行うなどユニークな経営を実施。最近では、日本初の睡眠報酬制度の発案・導入で世界各国のメディアからそのユニークな経営手法が注目を浴びる。2018年「働きがいのある会社」及び「働きがいのある会社 女性ランキング」初エントリーにてダブル受賞を果たす。

◆株式会社CRAZY
https://www.crazy.co.jp/

◆CRAZY WEDDINGが手がける新サービス 『IWAI OMOTESANDO』(2019年2月オープン予定)
https://iwai-crazy.jp/


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