EVENT REPORT

Aug 2021

ラグビーの“新しいファン”を生み出した丸の内15丁目PROJECT.の戦い方

15丁目から始める共創の街づくり

丸の内15丁目PROJECT.成功の鍵を高田さんに伺うと、コアコンセプトづくりとして2つ大きなポイントについて話してくれた。

「一つは街づくりの視点にこだわったというところ。初めに言ったように、ただ単にラグビーのイベントをやっても何の面白みもないですし、誰も乗ってこれなかっただろうなと思っていまして・・・やはり当社の得意分野である街づくりにラグビーを掛け合わせた企画に取り組んだことで、圧倒的に参加してくれる人の数も発想自体も大きく広がり、街にうねりと変化をもたらせたのかなと。
もう一つは徹底的に「にわかファン」が入りやすい施策を展開したことです。コアファンももちろん大事なのですが、メインのターゲットをにわかファンに設定してアイデア出しをしたことで、「ラグビー×神社」や「ラグビー×アート」のような、ラグビーだけでは成し得なかったコンテンツが生まれ、更にラグビーに対する本気度があったことでコアファンにも響くものになったということが大きかったと思っています」。

多くの人を巻き込んで15丁目と実際の丸の内を盛り上げてきた高田さん。同じプロジェクトを推進する人たちへ向けたアドバイスを伺った。

「まず動き出すことが大事かなと思います。アイデアにしても人と話してみないと始まらないですし、話を聞きたいと思う人がいたらアプローチしたり。それができる源泉というのはワクワクするパワー。自分がこういうことがやりたいとか、自分はこういうのが面白いと思っているんだということをシェアしていくと、どこかで『それって面白いよね』と思ってくれる人達が繋がってどんどん仲間が増えていくっていうサイクルが生まれる。だからプロジェクトを進める上で人を巻き込む・広げていくという意味では、自分がやりたいという想いと行動が大事だと思います」。

今後の丸の内15丁目PROJECT.の展望については、2019年WCでの経験を振り返り、この時の共創の街づくりを未来における当たり前のスタイルにしていきたいと話す高田さん。

「そのためにはあらためて丸の内15丁目PROJECT.をみんなの力で街をつくるプロジェクトとして位置づけ、住民たちがそれぞれの役割をもってまちづくりに参加できるようにすることが大切です。現在15丁目に住民登録をしている2万人の住民以外に、外からより多くのにわか勢や無関心層を移住させてくるための施策をラグビーが盛り上がるタイミングなど要所要所で打っていき、この街に関わる人たちとして増やしていきたい。そのためのコンテンツをこれからどんどん作っていきたいですね」。


<Jul.2021 鈴木 潤子(WAO事務局)>

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ラグビーの“新しいファン”を生み出した丸の内15丁目PROJECT.の戦い方

高田 晋作

三菱地所株式会社 広報部 ユニットリーダー 兼 ラグビーマーケティング室長

1978年1月27日生まれ。東京都出身。大学時代は、慶應義塾大学蹴球部(ラグビー部)創部100周年に主将としてチームの大学選手権優勝に貢献。2000年NHK入社後、2005年三菱地所へ転職。2018年に、ラグビーワールドカップ2019プロジェクトの立ち上げを行い、三菱地所がW杯オフィシャルスポンサーに就任。ラグビーの様々な魅力を丸の内エリアから発信する、街づくり×ラグビーのプロジェクト「丸の内15丁目PROJECT.」などを通して、日本大会を盛り上げた。
・CM「丸の内のラグビー熱」がギャラクシー賞受賞(2019年)
・「丸の内15丁目PROJECT.」がグッドデザイン賞受賞(2020年)

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