EVENT REPORT

Jul 2021

~敏腕編集者に学ぶ~人の心に響く企画のつくり方と届け方

作品を通して伝えたい想い

作品を通して伝えたい想い

金城さんが手がけてきた作品の多くは、今回のイベントのテーマでもある“人の心に響く”ものであったからこそ、世の中に広がり、結果としてヒット作になっているのだろう。作品づくりにおける金城さんなりの想いを聞いた。

「私は編集者として、作品を通じて“世の中を変えたい”という想いがあります。『cocoon』の場合は“若い子たちが戦争について考えるようになる漫画をつくりたい”、『花のズボラ飯』は“アラサーの女の子だっておしゃれなレストランじゃなく家で一人ズボラ飯だって食べるということを知ってほしい”と思って世に出したら、 反響があって重版が何度もかかりました。自分に何かしらの想いがあって、“こういう想いをしている人はもっと世の中にたくさんいるはずだ”と、それを漫画にして世の中に伝えた時に、それがちゃんと世の中から受け入れられたり、リアクションをもらえるということは、私が知り得る中“世の中を変えた”と言えるんですよね。それは編集者としてすごく幸せで心強いことだと思っています。だからこれからも、そういう経験ができるような作品をつくっていきたいです」。

最後に、金城さんの考える“人の心に響く”企画とは何か尋ねてみた。

「私が考える“人の心に響く”企画というのは、“こういう人間が生きている”ということを伝えられる企画だと思っています。それは登場人物のことでもそうですし、何より作家さんの生きざまだったりもすると思います。こういうことを考えている人間が世界に一人でもいるということは、実際はもっといっぱいいるよねということを伝えたい。それを共有し合えるということが人の心に響いているということだと思います。私にとってはそれによって誰か一人の常識みたいなものを少しでも変えられたら、それも世界を変えていると思っているので、これからもそんな漫画をつくれるように頑張りたいと思います」。

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~敏腕編集者に学ぶ~人の心に響く企画のつくり方と届け方

金城 小百合

㈱小学館 ビックコミックスピリッツ編集部

1983年生まれ。秋田書店に入社後、入社3年目に立ち上げた『花のズボラ飯』が「このマンガがすごい!」オンナ編1位、マンガ大賞4位受賞、TVドラマ化など話題に。その後、漫画誌「もっと!」を創刊、責任編集長を務める。その後、小学館に転職。その他の担当作に、藤田貴大主宰の「マームとジプシー」によって舞台化された『cocoon』、TVドラマ化作品『プリンセスメゾン』 、『あげくの果てのカノン』『往生際の意味を知れ!』『サターンリターン』『恋と国会』『女の体をゆるすまで』など。現在、スピリッツ編集部に所属しながら、ファッション・カルチャー誌「Maybe!」の創刊、編集にも携わっている。

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