民間企業による宇宙への挑戦
~宇宙資源開発ビジネスの概況とispaceの取組み~
挑戦に必要なもの
ispaceは、“月を中心にして宇宙産業に経済のエコシステムを構築する”という、いままでにない試みに挑戦し続けている。中村さんは、新しいことに挑戦するために必要なマインドについてこう語る。
「何よりも、“これがしたい”、という想いを持って行動すること。そしてやると決めたからにはやり続けることです。僕は小説が好きで高校生までは“大学で文学を学びたい”と思っていたのですが、たまたま図書館でニュートンという科学雑誌に出会ったことで“研究者になりたい”と思うようになり、大学は理系に進んで宇宙分野の研究に勤しみました。その中でビジネスコンテストに出たり企業の方と話をしているうちに、“社会に出て視野を広げたい”という想いが芽生え、博士課程には進まずにコンサルティング会社に就職しました」。
そして社会人として働き始めた5~6年目、中村さんはgoogleの月面探査プロジェクトに参加しようとしている人物に出会い、“自分も参加したい、宇宙分野にビジネスとして関与したい”という想いからispaceに参加することを決断。現在は“次世代に引き継げる新たな産業をつくりたい”という想いでこの事業に取り組んでいるという。
中村さんは最後に、大好きだという映画スターウォーズのヨーダのセリフを引用してこう締めくくった。
「“Do,or do not. There is no try. (やるか、やらないかだ。やってみるなどない)”新たな分野に挑戦するには辛く大変なことも多いです。それでも僕には“民間企業で宇宙開発に関わり、人類にとってより良い未来を実現したい”という想いがある。これからもこのヨーダの言葉の通り、進み続けていきます」。
<Nov.2019 金子悠太(WAO事務局)>
民間企業による宇宙への挑戦
~宇宙資源開発ビジネスの概況とispaceの取組み~
中村 貴裕
株式会社ispace 取締役/COO
1980年生まれ。東京大学大学院で惑星科学を修了後、大手外資系コンサルティング会社に就職。コンサルタントとして6年間活躍した後、大手情報サービス会社に転職し、新規事業開発を担当。2015年2月、世界初の民間による月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」に日本から唯一挑戦しているチーム「HAKUTO」を手掛ける株式会社ispaceに参画。
株式会社ispace:https://ispace-inc.com/
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