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Apr 2019

自分たちが納得できる未来を 自分たちでつくっていく社会に

加藤 千晃( ライフリテラシー  代表 )

くじけそうになることも何度かあったのでしょうか。

それはもう、たくさん。信念や覚悟というものが固まって走り出して、確かに揺るぎないものではあったのですが、進んでいる間に本当に色々な困難に行く手を阻まれるわけです。その度に自分の覚悟を問われているような感覚でしたね。

“誰かのために”というのはとても大事ですが、新しいことは難しいことの方が圧倒的に多いので、それだけだと壁にぶつかった時にすぐ心が折れてしまうんですよね。ですからここまで来る過程は“これは本当に自分がやりたいことなのか”を問われることの連続でした。困難にぶつかる度にそこに立ち返って考えて、間違っていないと思えたらまた次に進んでいく。その答えがずっと変わらなかったから、何があってもくじけずにこれたのだと思います。

正解がない時代だからこそ 自ら考えることが大切

想いの先にある、加藤さんにとってのゴールは何ですか。

すごく生意気に聞こえるかもしれませんが、私は“社会を変えたい”と思っているんですよ。皆で合意形成をちゃんとして、皆が納得できる世の中を自分たちでつくれるような社会にしたい。何も考えずに政治家が決めた世界で生きるのではなく、自分の頭で考えて、皆で結論を出す社会になることが私にとっての最終的なゴールです。

私はその社会の実現のために、自分の頭で考えられる人たちを育てるサポートとして今の事業をしているつもりです。

自分のこととして社会の仕組みを考えられている人が少ないということですか。

自分のこととして社会の仕組みを考えられている人が少ないということですか。

自分の生活に精一杯で、そもそも自分で何とかできると考えていない人が多いと感じます。わかりやすい例として、選挙で棄権した人に理由を聞くと「自分一人が投票しても何も変わらない」と答える人が多いのですが、それは違うと思います。そう思う人がたくさんいるから変わらないだけで、一人一人がちゃんと考えた上で動いたら相当世の中を動かせると思うんです。

現状は6割位の人が選挙に行っていないんですから!その全員とまでいかなくても、北欧並みに80%、せめて60-70%くらいの投票率までいけば世の中は劇的に変わると思いますね。やはり一票はすごく大事ですし、一人でもできることってたくさんあると思うんです。でも自分事として考えない限り、何かしようという風にはなりません。ですからゲームをやって「自分の税金が何に使われているのかちゃんと知りたいと思った」、「自分がいる社会のしくみを知らない、関係ないと目を背けることは、自分の権利を放棄していると気づいた」といった、自分のこととして意識してくれた感想があるととても嬉しいですね。

なぜ自分たちで考えることが大切なのでしょうか?

正解がない先が見えない不安定な時代だからこそ、自分たちで考え、ベストな答えを出していくことでしか良い世の中をつくることはできないと思っているからです。それに日本には他国にあるような民族紛争も宗教戦争もないわけですから、私は日本ならそれができると思うんです。世界の中で最も早く正解にたどり着ける、新しい時代をつくれるのは日本でもおかしくないのではないかなと思っています。

ADVISE

“自分”が主語になっているかを常に問いかける

自分たちが納得できる未来を 自分たちでつくっていく社会に

最後に、加藤さんに新事業創出に向けたアドバイスを伺ってみた。

「新事業を始める前に『必ず何があってもやり遂げる』と決意したことが、本当に“自分が”やりたいことなのかを自分に問いかけてみてほしいと思います。なぜなら、“自分”が主語になっていないと、困難にぶつかった時に諦めることができてしまい、最後までやりきることができないからです。たとえば、自分が守りたいと思っている人たちが非協力的だった時に、主語が自分でないと 『その人たちのためにやっているのに』とか『その人たちが求めていないのならいいや』で終わってしまいます」。

“誰かのために”でないと自分以上の力は出ないため、それは絶対に必要だが、一方でそれだけでもだめなのだと加藤さんは教えてくれた。その覚悟ができたら、まずは何でもいいので初めの一歩を踏み出してみることが大事だという。

「行動することで、今までなかなか進まなかったものが意外と簡単に扉が開いたり、不思議と道が拓けたりすることがあります。私の場合は、当時起業の仕方も全く分かりませんでしたが、地元の創業塾に参加したところからネットワークが増えたりビジネスコンペに参加して賞をいただいたりと、事業化への道が拓けていきました。もちろん進んでいくと色々な壁にぶち当たりますが、その度に立ち返って、本当に“自分が”やりたいことなのかを自分自身に問いかけてみてください。それが揺るがなければ、きっと壁を打ち破っていけると思います」。


<Apr.2019 鈴木 潤子(WAO事務局)>

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PROFILE

加藤 千晃(ライフリテラシー 代表)

2006年より8年間、企業の管理部に勤務。労務・税・社会保障制度の知識の重要性を痛感し、ゲーム教材の構想を練る。
社会生活を送るうえでの基礎知識「ライフリテラシー」を提唱し、2014年12月「ひらつかフレッシュビジネスコンペ」にて事業認定。翌年、教材「入門!ライフ・リテラシーゲーム」開発。現在は教材販売・レンタルの他、教育機関や企業向けの出張授業、セミナーなどを行っている。

ライフリテラシーHP:
http://life-literacy.com/


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