EVENT REPORT

Oct 2019

人とロボティクスの未来
AI×ロボットによる新たなマーケティング手法を探る

一般生活者にとってAIやロボットの活用が身近な存在になりつつある昨今、人手不足の深刻化などを背景に、製造分野を超えてサービス分野でも人と共存する協働ロボットが注目され始めている。

今回のWAOでは、人とロボットが協働する世界、ロボットの存在が人の能力を高めてくれる社会の実現を目指す株式会社QBIT Roboticsの中野浩也さんと広屋修一さんをお招きし、ロボット市場の概況や同社の取組について実機のデモンストレーションを交えながらお話しいただいた。

業界内唯一の“ロボティクス・サービス・プロバイダー”

業界内唯一の“ロボティクス・サービス・プロバイダー”

業界内唯一の“ロボティクス・サービス・プロバイダー”

自社の立場を“ロボティクス・サービス・プロバイダー”と語るQBIT Roboticsの代表取締役社長・CEOの中野浩也さん。同社は設立からまだ1年半ほどの若い会社だが、既に飲食業向けのロボットプラットフォーム製品「&robot system」をリリースしている。

「ロボット市場には実にたくさんの関連事業者がいます。その中でシステム・インテグレーターと呼ばれる方々は生産を目的として作業系ロボットを製造現場で使えるようにしたり、付加価値の提供を目的に会話系のロボットをサービス分野で使えるようにするのが一般的です。一方、私たちは少し特殊で、これまで製造現場で使われていたような作業系ロボットにコミュニケーション機能を持たせ、実際に働きコミュニケーションもおこなうロボットに仕立て、ビジネスとして成り立つ形で提供することをサービスにしています。そこで我々はロボット・メーカーでもロボット・インテグレーターでもなく“ロボティクス・サービス・プロバイダー”と名乗っているわけですが、まずはロボット市場について皆さんにご理解いただけるよう簡単にご説明させていただきます」。

ロボット市場の概要とロボットの種類、応用分野について教えてくれたのは、同社の取締役・CTOの広屋修一さんだ。

「現時点で世の中で一番多いロボットは、普段普通の人からは見えない工場の中に入っている産業用ロボットです。世界で40万台ほどの数があり、国別に見ると中国、用途別に見ると圧倒的に自動車や半導体などを含めたエレクトロニクスの工場がメインに活用されています。たまに家庭でも目にするコミュニケーションロボットはまだまだ数としては少ない部類ですが、経産省の予測によるとロボットの活用は製造分野で使われているところが多い現在と比較して、2035年頃には全体の半分がサービス分野での利用になるだろうといわれています」。

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人とロボティクスの未来
AI×ロボットによる新たなマーケティング手法を探る

中野 浩也

株式会社QBIT Robotics 代表取締役社長/CEO

三菱重工業入社、その後、国内最大手のSIer勤務後、
ソフトウェア開発会社やクラウドサービス提供会社などを設立。
直近ではハウステンボスの情報システム部門責任者として「変なホテル」、変なレストラン」の運営に携わる。現職では、QBIT Roboticsの最高経営責任者として、陣頭指揮を執る。

広屋 修一

株式会社QBIT Robotics 取締役/CTO

NECにてソフトウェアの研究開発に従事(途中Stanford大学客員研究員も経験)。NEC子会社や電通子会社等で約10年間代表取締役を務め、デジタル・マーケティングに精通。
自宅では8台のロボットと暮らす、大のロボット好き。現職では、QBIT Roboticsの開発部門を牽引し事業戦略を実行する。

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